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2004-10-05 (Tue) リハビリ中 [長年日記]

_ 再び,文書の構造とレイアウトについて

再び後藤さんよりコメント.ありがとうございます.

私の場合は,少なくともアカデミックな物書きをしている時は,(最近はもっぱらOOoを使うが)LaTeXでプレゼン用のスライドを作る場合であっても構造とレイアウトは意識して分離できているように思います.フォーマットがそれだけはっきりしているので.それ以外のコンテクストで物書きをするとなるとこれらの分離は難しいかも知れませんが,いずれにせよ,できるだけ構造とレイアウトの分離は意識した方が後々困らなくて済むでしょう.

_ 大学でWeb上の文書作成について何が教えられた方がよいのか

以下年寄りの思い出話になるかも知れないが,ご容赦を.私が学部の頃の一般教育の実習で教えていた頃(1999--2001頃)は,最初はいろいろ余計なことも教えていたが,ひとまずHTML 4.01 Strictに忠実に,かつ終了タグの省略はしないというポリシーのもとで素のHTMLを書き,レイアウトはCSSに任せるのがベターだと悟った.テンプレートを用意してある程度文書を書いた上で,CSSにたとえば body { background-color: #ccccff; }と書くだけでも学生は結構面白がっていた.まあ一歩大学に足を踏み入れると時が淀んだ感覚に陥るあの大学だからこその現象かも知れないし,無礼な学生が増えつつある現状ではもうこうした反応は得られないかも知れないが.いまやblogツールを使うのが前提の実習をやる大学もあるが,個人的には大学での教育の現場でやる以上は一度素のHTML書きを通して,構造とレイアウトの記述の分離の難しさを体験した方がよいと考えている.

ほとんど思いつきで何もこの先どう発展させればよいかなど考えていないのだが,HTMLでも『Code Reading』が必要な気がするのだがどうだろうか.

_ 「不気味の」は果たして「」なのか?

「不気味の谷」の原著を読まないことには詳細な議論はしにくいのだが,ロボットの動作と見かけの問題にある「不気味の谷」のグラフをみると,「人工物の人らしさ」と「人間の人らしさ」はそもそも同じ軸に乗るものなのか,比較可能なものなのかというところから疑問なのである.比較不可能だとしたら,という点まで考えると以前私が書いた説で何とかなりそうに思える.もちろん,この説はもっと洗練されるべきなのだが.たとえばもし隣人のカラダの筋肉がどれをとっても機械だったら,というSF的な状況についてはこの説だけではカバーできない.まあ普通ありえないだろう,という信念のもとで考えており,その信念の起源はどこなのか,というところまで言及が必要なのである.ひとまずそういった点からも疑問であるし,この研究の論文(入手先)をみると心理実験の手法にも,学部レベルの心理学の心得のある人であれば十分指摘できるであろう手続き的な問題が散見される.

前ボスの証言もあるのだが,どうもこの手の研究では融通無碍なt検定の適用がみられ,非常に頭が痛い.別のロボットの研究なのだが,分散の差の検定にまでt検定を使っていたのを見たことがある.統計的検定はちゃんと使いこなせれば実験結果に説得力をもたせることができるが,逆に生半可な知識で利用しようとすると逆に実験結果の信頼度に疑問を抱かざるを得なくなるので,くれぐれも検定を行うなら真面目に勉強して欲しいと思う.自戒の意味も込めて,だが.

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]
_ KM (2004-10-22 (Fri) 12:22)

原著,それ初出じゃないです<br>http://www.ohmsha.co.jp/robocon/magazine/no028/no028-main.htm<br>↑最近話題になって,この中の<br>「ロボット博士の創造への扉 第27回」<br>ってのにだいたい再録されてますが,その記事中に書いて<br>あるように,1970 年に Energy という雑誌の記事に<br>なったのが初出です.<br>この雑誌は,エッソ・スタンダード石油のPR誌で,<br>(ただし内容は広報ではなく,初期の「太陽」みたいな<br>雰囲気)そのテの蔵書がある図書館には置いてある<br>ようです.↓NACSIS WebCat ではこんな感じです.<br>http://webcat.nii.ac.jp/cgi-bin/shsproc?id=AN00259724

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_ 0x0a :: svslab.ja.html:「不気味の谷」目下調査中 (2004-10-22 (Fri) 22:47)

貴重な情報ありがとうございます.ロボットの動作と見かけの問題の論文(入手先)を見ても,また「不気味の谷」という語は出てこないもののこの問題を扱っている,最近日本語訳の出たNormanの本でもThe Buddha in the Robotの方が引用されていたので. この件は元論文読ん..


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