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2004-06-02 (Wed) [長年日記]

_ 情報系の研究の情報公開がWeb上で進まない状況が何とも歯痒くてならない

最近怒涛の如く自前アンテナの捕捉先を増やしているところだが,バイオ系の研究者の皆さんが日記,ないしblog上でいろいろ研究についてお話をかかれていたり,議論されていたりするのをみるにつけ情報系の人間は何をやっとんねん,というツッコミを入れたくなってしまう.私の関わっているHCIについて個人が定期更新して研究について掘り下げて語っているサイトとなると,日本語に限ると両手で数えられるほどしか存在しないように思える(英語だともっとあるかも知れないが,私が知らないだけ?).いちいち名前は挙げませんがそのような貴重なコンテンツを日々書いておられる皆様にはひたすら感謝です.

_ Web日記/blogがつくるゆるいコミュニティはいかにして成り立っているのか

実名の人たちのゆるいコミュニティがある.私の場合はHCIという分野の性質ゆえ,「異分野の方々の影響を受けてなんぼ」ということもあって積極的にゆるいコミュニティへの参画をしている(矛盾した表現ですが)ところがあると思います.HCIは手段の学問であって目的の学問ではないので,手段として計算機がどのように使われているのかをよく観察しなくては研究がつとまらないという考えが研究者としての個人的な信念としてあるわけです.

ここで一般論.Web日記/blogがインタフェースとしてどういう役割を果たしているのかに関しては以前blog勉強会の感想としてまとめたのでこれを踏まえて.SRCT流のラディカルな解釈をすると,Web日記ツールもblogツールも本質はユーザと社会的存在としてのツールそのもの(Webサービス型でない場合はエディタ,というより記述のスタイルか,解釈が難しいところだ)との対話にあると考えられる.ただ,対話の相手が意識される場合についてはその相手に向かって書く場合も実際にあるので,それは例外となる.しかし,この「ユーザとツールそのもの」とのインタラクションが基本にあるおかげで個人が個人の場を持ちながら,情報を発信できるというメリットをユーザは享受できると思われるし,これ以上他者の目を意識させるような仕組みを導入することについては歓迎しない.SNSはそういう意味でまだ未熟だというのが個人的見解.

_ Webにおける危機管理は一筋縄ではいかない

奥村先生のいろいろ経由で派遣VS.正社員 モラルハザード生む職場の葛藤.個人情報の問題がおそらく最も深刻なのだが,会社の機密事項一般に拡大して考えても「機密事項とはわからずに書いてはいけない話を掲示板なりWeb日記なりblogなりに書いてしまった」というケースは頻発しそうだ.確信犯的なモラルハザードの問題もあるのだが,こういう社会のルールを知らずに起こるモラルハザードもあるだろう.「専門家は個人の責任で情報発信するな」問題の要因のひとつはこれではないか.少なくとも,単にモラルハザードを起こした人間を片っ端から叱りつけてゆくだけでは解決しない.

あくまで予防的な問題解決が必要.思い当たる解決策は現状ではこの程度であろう.それもまったくもって具体的かつ現実的でないのが痛いのだが:

  • 私は以前誓約書をとれば多くは解決できるだろう,と主張したことがあるが,派遣社員相手の場合は法的に通用しないということをこの記事で知った.不勉強はいけない.いずれにせよ,何らかの形で機密情報の管理の周知徹底が必要.

  • もうひとつはメディアリテラシーの徹底.Webも含めて「メディアの情報は鵜呑みにするな」という見方も周知徹底する必要がある.だが個人情報の流出についてはこの策ではいかんともしがたいし,単に「鵜呑みにするな」ということがわかっていても群集心理がはたらく場面ではコントロールがきかないことも多い.

なかなか問題の整理も解決策の提案も難しい.いい方法はないものか.

_ ようやく対処できた

MyClipのJavaScript経由の出力フォーマットは自力でカスタマイズできるということをいまごろ知った.ということでRSSを加工するとなると現状では何かと面倒なのでJavaScript出力に戻す.

JavaScript出力といえば,最近GoogleもJavaScript出力なテキストを検索で引っかけるようになった.馬鹿なことを言ってはいけない.jscacheのおかげで静的なHTMLが生成されるようになったおかげでGoogleが読めるようになった.だからSimilarity Searchで出てくる書いた覚えのない単語で検索に来られたりもしてしまう状況になっている.

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